2024年02月18日(日)
和食屋さん(四 -4)。
なんとまあ、可愛いらしいっ !!
お寿司屋さんに伺ってのデザートです。カゴと言い、
あしらってあるフサフサと言い、鳥の巣をイメージ
してあるのでしょうね。
それにしても、卵の殻を、こんなにも綺麗に美しく
割れる(切れる?)ものなのですねえ。さすがは
職人さんの技です。美味しさも百倍になりますね。
私も出来るかなあ? 私が試しにしてみたら、見事に
バラバラに割ってしまって、寂しい思いをしそうです。
こちらの、可愛いらしくも甘く美味しいデザートを
観て、少し甘酸っぱく思い出した事がありました。
我が家の小さな庭に柿の木が在りまして、例年、冬に
なった頃に柿の実を採っています。
どの位の以前だったでしょうか、ある年の冬になった
頃、遠路はるばるも遥々、甥が来てくれました。冬に
なった頃だっただけに、我が家の例年行事である柿の実
採りもしてくれたのです。
その次の年の冬になった頃、残念な事に甥が遠路
はるばるも遥々来てくれる予定も無く、私はひとりで
柿の実採りをしました。
「 あ・・・!! 」
柿の実を採り始めて暫く、大層ビックリした事に
鳥の巣を見付けてしまいました。大自然の
ドキュメンタリー映像などで見た事が有るような
大きな巣ではなく、小さな清流を両の掌ですくう時の
仕種に似た、そんな感じの可愛いらしい巣でした。
「 ひょっとしたら・・・。 」
思い当たるフシがありました。前の年の冬になった
頃、遠路はるばるも遥々、甥が来てくれて、私が居ない
間にひとりでせっせと柿の実採りをしてくれていたの
でした。
その時、鳥さんたちは遠目でその様子を見ながら、
きっとこう思った事でしょう。
「 優しいお兄ちゃんが居る。あの木に居たら、
きっと安心だ。 」
私の甥といったら、叔父の私が言うのは
大変烏滸がましいのですが、これまた優しい好青年
なのですよ。ちゃんと見抜いてくれていた鳥さん
たちは、冬が来る迄の季節の中で、巣作りして
ヒナちゃんたちを育てて、そして巣立って行ったの
でしょう。
何だか、上手く言えないけれど、
ドラマみたいだ・・・。
心優しい甥が遠路遥々来てくれた次の年に大いに
ビックリした私は、更に次の年、そんな事を思い出し
ながら、巣作りしようとした形跡さえ見当たらない
柿の木の前で、ちょっぴり寂しい思いをしてしまったの
でした。