こんにちはkeeperプロショップ中田島下りの久野でございます。
前回は、出先ということもあり、簡潔に書いてしまい申し訳ありません。
さて、今回は岡山県総社市(そうじゃし)にある鬼ノ城(きのじょう)です。
ここは、日本100名城(歴史上の出来事にかかわりの深い名所)に選ばれている城で、
みなさんも一度は聞いたことのある桃太郎話に出てくる鬼が住んでいたと言われる城です。
その元になった話が、
吉備(きび・岡山県)に伝わる
温羅(うら)伝説です。
温羅とは
百済(くだら)の王子で、
吉備へとやってきて一帯を支配した一大勢力の首領であった。身長は1丈4尺(約4.2メートル)もあったというから、相当にでかい。
頭髪は燃えるように赤く、
眼は虎狼のごとき鋭さであったというから恐ろしい。
(鬼のモデル)その
温羅が、都に送る貢物や婦女子を略奪するなど、悪行を働いていたと言います。
第10代崇神天皇(すじんてんのう)は、
四道(しどう)将軍の一人、吉備津彦命 (きびつひこのみこと:桃太郎のモデル)を
吉備に派遣
吉備に到着した
吉備津彦命は家来の
犬飼県主(いぬかいあがたいのぬし)、
鳥飼臣(とりかいのおみ)、
猿女君(さるめのきみ)と
吉備津神社あたりに
本陣(大将がいる場所)としました。
ここから、温羅が拠点とする鬼ノ城めがけて矢を放ったという。2本の矢を同時に放って、うち1本が温羅の目に命中。すると、温羅は雉(きじ)に化けて逃走。命も負けじと鷹(たか)に変じて追いかけるなど、両者とも変化の術を使えたみたいです。(さすが神話の話)
ここで、命が温羅を捕らえて犬に食わせようとしたものの、今度は鯉(こい)となって、また逃げられてしまった。ならばと、命も鵜(う)に変身して捕獲。ようやく首を取ることができました。
ただしその首は、地中深く埋められたものの、
13年間も叫び続けましたが
温羅の妻・
阿曽媛(あぞめ)に神事(お祈り)を行いようやく叫びが静まったそうです。
この話が、桃太郎の話の原型になったと言います。
ちなみに、鬼は本当は人間ですが、当時の日本人が外国人を見て、外見も目の色、髪の色も違えば当然驚き
この世の者とは思えない事から鬼が誕生したんだと思います。
そして、鬼の容姿には日本人には馴染みのある鬼門(きもん)という言葉。
方角では北東で、そこに干支を時計回りに当てはめると北東は丑(うし)と寅になり、鬼の容姿も牛の角・虎のパンツ
なんです、そして干支の反対側にいるのが、犬・猿・鳥です。
日本の昔話も、調べてみると奥が深い。
あと、吉備津彦命の家来、犬飼県主(いぬかいあがたいのぬし)、鳥飼臣(とりかいのおみ)、猿女君(さるめのきみ)
は元々温羅の家来だったのですが吉備津彦命についてしまう事から温羅を切る→裏切るになって裏切りの語源になったそうです。